「ウイスキーをシングルで!」
「ウイスキーをダブルで!」
こんなふうにオーダーする声をよく聞きますよね。ウイスキーの「シングル」と「ダブル」って実際のところは何が違うのでしょうか。感覚的に知っている人も多いのかもしれません。
ですが、その正確な違いを詳細に知っている人は少ないのかもしれません。そんな「シングル」と「ダブル」の違いについて詳しく説明していきましょう。
「シングル」と「ダブル」の違い
ずばり「シングル」と「ダブル」の違いは量です。グラスにウイスキーを注ぐ量が異なるのです。名前からもお気づきかもしれませんが、ウイスキーの「ダブル」は「シングル」の2倍の量になります。
何度も何度も注文するのが面倒でより多く飲みたい方は「ダブル」を頼むことが多いでしょう。逆に少しをゆっくりと味わいながら飲みたいときは「シングル」を注文するのがよいでしょう。
ですが、この「シングル」と「ダブル」ですが、一般的にはどの程度の量になるのかご存知でしょうか。基本的に目分量で注がれることが多いですが、実は一般的に量の基準があるのです。
「シングル」の一般的な量は?
実は「シングル」の量は国によって異なるのです。とある国ではシングルを注文すると30mlが注がれ、また違う国では45mlが注がれる、ということが本当に起っているのです。
日本では一般的には以下のどれかです。
- 30ml
- 45ml
- 60ml
最大で倍の違いがあることには私も驚きました。なぜこのような違いがでてしまったのでしょうか。これは実はウイスキーの本場であるアメリカやイギリスが関係しているのです。
さらに、アメリカにある液量単位の「ジガー」というものも影響しています。少しややこしい状況になっていますので、一つずつまとめていきます。
アメリカでのシングルの量は?
- シングル=1オンス=30ml
- シングル=1ジガー=45ml
オンスとジガーの違いで量が変わってきます。オンスもジガーもどちらも液量単位としては普通に存在するものです。ですが、「シングル」をどちらに定義するかどうかはお店次第なのです。
イギリスでのシングルの量は?
イギリスはまたさらに特殊で、地域によって「シングル」の量が異なってきます。さらに日本やアメリカに比べてもひと回り多めという点も驚きです。
- イングランド:シングル=45ml
- スコットランド:シングル=60ml
スコットランドの60mlはさすがウイスキーの本場と思わせる量ですね。日本の「ダブル」と同じ程度というすばらしさです。日本の基準もこうなってもらいたいものですね。
ウイスキーがたまらなく好きな方はスコットランドに移住した方が、将来的にコスパのいい人生を送れるかもしれませんね。私も一瞬考えてしまいました。
日本が最も多種多様な量なのはなぜか
国によってさまざまなのですが、日本が最も多種多様な量が採用されています。これは日本ではアメリカスタイルやイギリススタイルなど他の国もスタイルを取り入れているお店が多いからです。
アメリカスタイルを取り入れたお店は45mlとなる場合は多く、イギリススタイルであれば60mlが多いです。ですが、実際にはお店次第なので、いろんなお店のマスターに聞いてみるのもおもしろいかもしれませんね。
「ダブル」の一般的な量は?
「ダブル」の量はやはりどこでも単純に「シングル」の倍のようです。スコットランドの「ダブル」はなかなか驚愕の量でしょうね。
どちらがウイスキーをよりおいしく飲めるのだろうか
「シングル」と「ダブル」のどちらがよりウイスキーをおいしく飲むことができるのでしょうか。やはりウイスキーは可能な限りおいしく飲みたいですよね。
ウイスキーの楽しみ方は人それぞれで他人にとやかく言われる筋合いはないと思います。ですので、ひとつの考え方として読んでもらえればと思います。
ウイスキーをよりおいしく飲むためにかかせないのは「香り」です。その香りをよりひきたてつつ、氷を程よくとかして飲みます。つまり、ほどよさが大切なのです。
そして、そのほどよさを保つのに最適なのが「シングル」なのです。「ダブル」では飲むのが早くなければ氷がとけきってしまいます。つまり、飲み頃が過ぎてしまうのです。
これはもったいないですね。注文するのは手間かもしれませんが、のんびり楽しくウイスキーを飲むには私は「シングル」をおすすめします。
グラスはどうすべきか
グラスは変わってくるのかとも思いますが、実際には同じグラスが使われることがほとんどです。「シングル」自体の量が少ないことから、シングルグラスにダブルを注いでも十分入ります。
つまり、特にグラスを変える必要はないのです。「シングル」でも「ダブル」でもどちらも同じウイスキーのグラスで飲むことができます。お気に入りのグラスでどちらもまかなえますね。
「シングル」でも「ダブル」でも重要なのは氷
最後にもうひとつポイントですが、「シングル」でも「ダブル」でも需要なのは氷です。ストレートで飲む場合は除きますが、「シングル」や「ダブル」でウイスキーを飲む場合は大抵はロックで飲まれます。
そして、ウイスキーをより楽しむためには薄めすぎではいけない、という話題をあげました。氷が液体との接触面積が広いほうがやはりよくとけます。つまり、ここが広すぎると飲み頃を調整しづらいのです。
そこで重要なのが複数ではなく、大きな氷を一つだけいれる、というスタイルです。そうすることで氷とウイスキーの設置面積が把握しやすく、コントロールしやすくなるのです。
バーではほぼ確実にロックでは大きな氷が一ついれられます。これは非常に利にかなっているのですね。自宅でも大きな氷は切らさないように注意が必要ですね。
まとめ
「シングル」と「ダブル」についていろんな観点で紹介してきました。どちらで飲むかは好み次第です。つまりは人それぞれということです。
最終的にはあなたがあなたの好みにあわせてよりおいしくウイスキーが飲めることが重要です。いろんな飲み方、いろんな分量を試して、最適な一杯を見つけてくださいね。