きっとお酒好きなあなたはブラックニッカをご存知かと思います。そうです。あの「ヒゲのおじさん」のパッケージでお馴染みのお手頃価格で購入できるウイスキーです。
もちろんコンビニやスーパーでもお酒を取り扱っているところであればほぼ購入できます。居酒屋やバーなど外でお酒を飲む場合でも、そのお店にウイスキーというジャンルがあればブラックニッカはほぼ確実においているでしょう。
それほどまでに日本で幅広く普及しているブラックニッカですが、実はかなりの種類があるのです。きっとあなたが知っているブラックニッカはその中のごく一部でしょう。
ここでは、そんなブラックニッカの意外と豊富な全7種類を紹介していきます。また、ブラックニッカの特徴を生かした、よりおいしく楽しめる飲み方も紹介していきます。
ブラックニッカとは
それではまずはブラックニッカの基本的な情報を紹介していきます。ブラックニッカはブレンデッドウイスキーです。ニッカウヰスキーにより製造され、アサヒビールより販売されているウイスキーです。
ハイボールにしてウイスキーを楽しむライトユーザーからアルコール度数が高めでロックでしっかりとしたスモーキーフレーバーを楽しむヘビーユーザーまで幅広い層から支持を集めています。
ブラックニッカは、竹鶴政孝氏に「日本で本物のウイスキーをつくりたい」という熱い情熱により開発されました。本場スコットランドでウイスキーづくりを学んだ竹鶴氏が本格的なスコッチタイプのブレンデッドウイスキーとして、初代ブラックニッカは作られました。
ブラックニッカの歴史に迫る
初代ブラックニッカは1956年にモルトウイスキーに中性スピリッツを配合したスコッチタイプの本格ウイスキーとして発売されました。当時の日本には「級別制度」というものがあり、品質ごとに分類されていました。
その中でも2級ウイスキーの全盛時代であったにもかかわらず、ブラックニッカは高品質な自信作として、なんと特急として発売されました。最高級の高品質なウイスキーとして、力強く重厚な個性際立つ味わいがあったそうです。
その9年後には新たに1級ウイスキーとしてカフェグレーンをブレンドしてまろやかになった新「ブラックニッカ」が発売されました。当時では破格の1,000円程度の値段で販売されたこともあって、発売からすぐに爆発的な売上をあげてきました。
「よいウイスキーをリーズナブルに」という強い信念はこのときに生まれ、今でも貫かれています。コンビニやスーパーなどでもお手頃価格で購入できるリーズナブルなウイスキーはこうして誕生したのです。
ブラックニッカの全7種類をまとめてご紹介
それでは現在発売されているブラックニッカの全7種類を紹介していきます。それぞれ度数も異なり、その味わいも違います。自分の好みにあったブラックニッカを探すために飲み比べをしてみるのもいいですね。
ブラックニッカ クリア
まずは『ブラックニッカ クリア』ですが、これが最も一般的なブラックニッカだろ思います。コンビニなどでよく見かけるブラックニッカは基本的にこれです。たまに4Lなど非常に大きなボトルで販売されているのもこれです。
特徴
- かろやかで飲みやすい味わい
- クセが少なくどんな飲み方でも楽しめる
- 300mlや2.7L、4Lなど幅広いボトルサイズがある
- コンビニやスーパーなどでお手軽に手に入る
ブラックニッカ スペシャル
元祖ヒゲのおじさんとも言える昭和40年に発売された『ブラックニッカ スペシャル』です。ブラックニッカの原点ともいえるこれは、ブラックニッカの軌跡を知るためにも必要不可欠です。
特徴
- リンゴの連想させるようなフルーティな香り
- アルコール度数42%のしっかりと辛い味わい
- リッチブレンドをも凌ぐシェリー樽の香り
- スパイシーで刺激的な後味がクセになる
ブラックニッカ リッチブレンド
次はハイレベルな『ブラックニッカ リッチブレンド』です。その名の通り、少しリッチなブラックニッカです。ただ、リッチといっても価格は『ブラックニッカ クリア』より多少高い程度ですので、お手頃価格です。
特徴
- シェリー樽モルトによる華やかな香り
- カフェグレーンによるほのかな甘みとしっかるしたコク
- 4Lという大型ボトルもある
ブラックニッカ ディープブレンド
こちらは『ブラックニッカ ディープブレンド』です。アルコール度数45%というディープブレンドの名にふさわしい濃厚な味わいを楽しめます。ウイスキーをロックでガツンと楽しみたいならこれです。
特徴
- アルコール度数45%の深く濃厚な味わい
- 心地いいほのかなポートの余韻
- 新樽熟成モルトによるウッディな香り
- ブラックニッカ史上最も濃厚
ブラックニッカ クロスオーバー
数量限定販売品である『ブラックニッカ クロスオーバー』です。限定と聞くとついつい「とりあえず買っとくか…」となってしまいますね(笑)意外とブラックニッカに限定品があること自体、知られていなかったりもします。
特徴
- 数量限定発売のレアもの
- シェリー樽モルトの華やかな香りと芳醇なコク
- 華やかな第一印象を覆すヘビーピートの衝撃
- 今までのブラックニッカをはるかに凌ぐ力強さ
- 香りと味わいの変化をぜひともロックで楽しんでもらいたい
ブラックニッカ ブレンダーズスピリット
こちらも数量限定品です。ブラックニッカ誕生60周年を祝って、地震と感謝を込めて発売されたのがこの『ブラックニッカ ブレンダーズスピリット』です。まさに集大成というべき逸品ですね。
特徴
- 歴史を彩る歴代の原酒を惜しみなくブレンド
- カフェグレーンによる原料由来の甘みや香り
- まるでチョコレートのような甘い香り
- ピートのコクと穏やかな余韻
ブラックニッカ クリア ハイボール
最後にハイボールです。最近はやりの缶ハイボールとして『ブラックニッカ クリア ハイボール』が発売されました。さすがブラックニッカというべきか、アルコール度数も少し高めで力強いハイボールに仕上がっています。
特徴
- アルコール度数9%の確かな飲みごたえ
- 『ウイルキンソン タンサン』の清々しい爽快感
- 350mlと250mlの2タイプを販売
- 老舗のコラボレーションによる新時代を築くハイボール
ブラックニッカをより楽しむためのおすすめの飲み方
これまで紹介してきたようにブラックニッカには様々なブレンドがあり、それぞれに異なる個性があります。そのため、どれを飲むかでおすすめの飲み方も変わってきてしまうのが正直なところです。
ですので、必ず押さえておいてもらいたい基本の2つと変わり種の1つで計3つをここでは紹介しておこうと思います。あなたの好みに合う飲み方が一番なのですが、わからない場合はとりあえず一通り試してみるのもよいと思います。
基本:ロック
まずはウイスキーを楽しむうえでの基本となる『ロック』です。ロックでウイスキーを楽しむ場合には、できればロックグラスを使用してもらいたいです。ロックの場合はあまりたくさんのウイスキーを注ぎません。
そのため、大きすぎないロックグラスがいいです。さらに、ロックで楽しむときにこだわりたいのが『氷』です。バーでウイスキーを注文すると、大きなかちわり氷が一つロックグラスに入った状態でだされます。
自宅でもそれを再現したいですよね。最近では100均でも大きなロック用氷を作る容器が販売されています。ロックグラスも100均で販売されていたします。安く済まそうと思えば、200円でそろいます。
基本:ハイボール
次にハイボールです。市販の缶ハイボールを買ってしまうのも楽でいいですが、自分で自分の好きな割合のハイボールを作るのもまたいいです。ウイスキーを薄めにしてハイボールを楽しみたい方は特にですね。
ハイボールのメリットはそれだけでなく、一度ウイスキーのボトルを買ってしまえば、あとは炭酸水を買うだけですので、非常に長持ちします。どのウイスキーを買うかにもよりますが、長い目で見ると確実に缶ハイボールより安上がりです。
ハイボールはウイスキーを炭酸水で割るだけですので簡単に作れるのは作れるのですが、実はこだわりだしたらなかなか深いです。ハイボールのおいしい作り方については別記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
変わり種:漬込み酒
最後に、少し変わり種として『漬込み酒』という飲み方を紹介します。ブラックニッカで漬込み酒をする場合は、やはりオールマイティーな『ブラックニッカ クリア』でやるのがおすすめです。
まずは漬込み酒とはどういうものかというところですが、果実を酒に漬け込んだものです。梅酒などいい例ですね。ブラックニッカで作る場合のおすすめは「みかん」「りんご」「アールグレイ(ティーパック」です。
作り方は実にシンプルで簡単です。
- 果実などを水洗いして適度な大きなに切る
- しっかりと水気をふきとる
- きれいに洗って乾かされた漬込み用ボトルに果実などをいれる
- ウイスキーを果実がしっかり浸かるように注ぐ
- それを直射日光に当たらない冷暗所で保存すると完成
「いちご」や「ジンジャー」などもいいですね。「コーヒー」で漬込み酒を作る場合もあるくらいですので、レパートリーは無限大です。あなたの好きなものでいろいろ作ってみるのも楽しそうですね。
まとめ
ブラックニッカについても基本的な情報から、その全7種類におすすめの飲み方まで幅広く紹介してきました。あなたも初めて知ったブラックニッカがあったのではないでしょうか?
『ブラックニッカ クリア』は良く知られており、ブラックニッカの代名詞と言える人気ですが、実はブラックニッカには様々な種類があり、それぞれに味わいも全く異なるものになっています。
今まで「自分の好みには合わない」とブラックニッカを避けていた方も、あなたの好みに合うブラックニッカがあるかもしれません。いろいろ試すのもいいと思います。特に限定品はぜひとも飲んでみてもらいたいですね。